
ケガをきっかけに医療保障の必要性を実感されたようですね。現在、ご両親が加入してくれている共済には医療保障がついていないようですので、早めに準備するのが望ましいでしょう。
数ある医療保険の中から自分にあった商品を選ぶために、次の項目を検討してみてください。
- 何歳までの保障がほしいか
老後まで心配ないように終身保障がほしいのか、とりあえず今のうちだけ安く保障を確保し、また後で見直しをするのか。このニーズによって終身型か更新型か分かれます。
更新型は若いうちの保険料が安いですが、更新のたびに保険料がアップするので、高齢になるほど負担が多くなります。終身型は契約時の保険料から変わることなく一生涯の保障を得られるのがメリットです。
ただ、医療技術の進歩や社会保障の変更などに伴って必要な医療保障が変わってきた場合には、更新型の方が見直しをしやすいかもしれません。
武井さんご夫婦はまだお若いので今は更新型に加入しておき、5年後や10年後などに見直すのもいいでしょう。あるいは共済は1年更新ですので、それで数年間様子をみるのも1つの方法です。ただし、その間に入院すると新しい保険に加入し直すのが困難になりますので、「とりあえず更新型に入る」という場合も、商品選びは慎重に行うようにしてください。
- 1回の入院限度日数は60日か120日か
1回の入院につき60日まで保障するタイプや120日までのタイプがあり、保障する日数が長くなればそれだけ保険料もアップします。<平均在院日数>をご参考ください。
- 何日目の入院から保障してほしいか
最近は、日帰り入院や1泊2日の入院から保障される商品が増えてきましたが、初めからその内容の保障になっているタイプと、特約で短期入院の保障を追加するタイプがあります。短期入院を付けると付けないのとではどのくらい保険料に差があるのでしょうか。
オリックス生命の入院保険fit(フィット)は終身の保障ですが、59歳までは1入院30日まで、60歳以降は90日までの保障と老後ほど手厚くなるのが特徴です。
基本契約では5日以上の入院で5日目からの保障ですが、初期入院特約をつけることで1泊2日の入院も保障されます。
30歳男性が入院日額5000円に加入した場合、基本契約では月々の保険料は2,275円(60歳払込満了・インターネット割引適用)ですが、初期入院特約をつけると2,825円と550円高くなります。特約は基本契約では保障されない最初の4日間の分の保障ですから、入院日額5000円×4日間=2万円の保障を550円で買っていることになります。月々550円の差額も1年にすれば6,600円、5年で33,000円、10年で66,000円です。
いかがですか?保険は「もしも」の場合に備えるものなので、単純計算で損得は判断できませんが、短期の入院なら貯蓄でもまかなえる範囲かと思います。その分1入院あたりの限度日数を増やしたり、入院日額を増やすといった方法もあるでしょう。
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アメリカンファミリー
終身医療保険
EVER(エヴァー) |
アリコジャパン
すこしであんしん
終身医療保険 |
オリックス生命
入院保険fit(フィット) |
保障対象となる入院 |
日帰り入院から |
1泊2日から |
5日以上5日目から
(初期入院特約で
1泊2日から) |
1入院限度日数 |
60日 |
60日 |
30日
60歳以降90日 |
通算入院限度日数 |
1000日 |
730日 |
1000日 |
30歳男性保険料 |
終身払い 1,790円 |
終身払い 2,150円 |
※終身払い1,695円
60歳払込満了2,275円 |
30歳女性保険料 |
終身払い 1,720円 |
終身払い 2,140円 |
※終身払い1,610円
60歳払込満了2,290円 |
※基本契約の場合。インターネット割引適用
現在保険料をご両親が支払ってくれているとのことですが、
契約者、被保険者、保険金受取人の関係によって保険金や満期金を受け取るときの税金が異なりますので注意してください。
例えば、ご主人様の終身保険で、契約者(保険料負担者)=夫の両親、被保険者=夫、保険金受取人=夫の両親の場合、保険金は一時所得として課税されるためあまり多くの税金にはなりませんが、保険金は夫の両親が受け取ることになり、由里子さんやお子さんの生活費には使えません。
一方、保険金受取人を由里子さんにすると保険金は受け取れますが、
ご主人の両親から由里子さんへ贈与したということになり、
贈与税がかかってしまいます。
養老保険においても同様です。下記をご参照いただき、変更の必要性がありそうならば加入している保険会社へご相談されることをおすすめします。
保険金 |
契約者 |
被保険者 |
受取人 |
税金の種類 |
死亡保険金 |
両親 |
夫 |
両親 |
所得税(一時所得) |
両親 |
夫 |
妻 |
贈与税 |
夫 |
夫 |
妻 |
相続税(非課税の特典あり) |
30歳男性保険料 |
両親 |
妻 |
両親 |
所得税(一時所得) |
両親 |
妻 |
妻 |
贈与税 |
妻 |
妻 |
妻 |
所得税(一時所得) |
お子さまが生まれたり、由里子さんが退職して専業主婦になるような場合には、ご主人様の死亡保障を充実させる必要があります。専業主婦とお子さま1人、賃貸にお住いの場合必要保障額は3000万円〜4000万円が目安です。現在すでに1500万円の終身保障がありますから、あと1500万円〜2500万円を掛け捨ての定期保険で準備します。住宅を購入したり、子育てがひと段落して百合子さんが再就職するというような場合には、保障を減額するといいでしょう。
保険料を安くする方法としては通信販売の商品を選ぶことがあげられますが、
リスク区分型の商品もできるだけ活用したいところです。
リスク区分型は
たばこを吸うか、
肥満ではないか、
血圧は正常かなどを診て、健康で病気になる可能性が低い場合には保険料も安くなります。
アメリカンファミリー生命の元気割引(健康体保険料率)引受基準
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健康状態が保険会社のご契約引受範囲内であることが前提となります。 |
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BMI(ボディー・マス・インデックス)(注)が保険会社所定の引受範囲内であること。 |
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(注)
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国際的に広く使用されている「身長と体重のバランスを判断する指標」のひとつで、理想としては20〜24といわれていますが、この限りではありません。
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■
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血圧が保険会社所定の引受範囲内であること。
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※
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「元気割引」の適用については、保険会社の定める契約引受基準を満たす事が必要です。BMI・血圧が保険会社引受範囲内であっても、健康状態等によっては「元気割引」が適用にならないことがあります。
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健康診断書のコピーを提出する必要がありますが、それで毎年の保険料が安くなるのですから手間を惜しまず活用したほうがとくでしょう。