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長らくマイホーム関連の不動産会社、金融機関、そして実際にマイホームを買われた一般の方々など、多方面の取材に携わってきた経験を生かして本音でお答えします。効率的なマイホームの頭金づくりから、ローン破綻に陥らないローンの組み方、少しでもトクする返済方法まで何でもご質問ください。 |
■ご相談者 |
■アドバイス |
![]() ![]() TX開業に向けて活気づき、沿線各地で新築マンションの分譲が増えています。起点となるつくば市も同様で、10年後にご両親と同居される予定の萩原さんが触手を動かしたくなるのも分かるような気がします。 そこで、まずは買ったほうがいいのか、賃貸のままがいいのか試算してみましょう。 購入を計画されている物件はTXのつくば駅から徒歩5分圏で、専有面積が84m2とのこと。同じような条件で新築の賃貸マンションを探すとなると、家賃15万円程度は覚悟しなければなりません。その場合の10年間の住宅支出合計は下にあるように1975万円になります。これに対して、2770万円のマンションを買った場合、頭金や諸経費などを含めた10年間の負担の合計は1727万円です。買ったほうが248万円ほど負担は軽くなります。 ![]() ただ、購入した場合は10年後に約1810万円のローンが残ります。買ったほうが248万円ほど負担は少ないのですから、それを差し引いて1562万円以上で売却できれば、10年間のトータルの出費は買ったほうがトクという計算になります。1562万円は購入価格2770万円の約56%です。 10年後の中古マンション市場がどうなっているかはハッキリしませんが、東京カンテイの調査によると、首都圏のマンションのうち最寄り駅から徒歩5分圏内の物件であれば、分譲後10年経過後には、分譲価格の7割程度で売却できるそうです。その調査結果が萩原さんの購入希望物件にも当てはまれば、買ったほうがトクであることは間違いありません。資金計画に無理のない範囲であれば、10年後にご両親と同居の予定があるにしても、買ったほうがトクという結果になる可能性が高いのではないでしょうか。 ![]() もちろん、売却せずに賃貸で運用するという手もあります。萩原さんが懸念されているように、厳密にいえば自分が住む家ではなくなるわけですから、一般の住宅ローンの対象外になり、事業用のローンに借り換える必要があります。現在の金利水準では3%前後のケースが多いので、返済額はそれまでの9万円台から10万円台に増えます。それに管理費や修繕積立金の負担もありますから、10年後に12万円以上の家賃で貸すことができれば、実質的な負担はゼロで所有し続けることができます。30年で完済したときには70歳ですから、その時点から私的年金として12万円を受け取ることができるわけです。ただ、新築時には家賃を15万円程度とれる物件も10年、20年と経過したときには家賃を下げざるを得ないことが少なくありません。実際、つくば市でも築10年以上の物件は家賃10万円から12万円程度になっています。 つまり、10年後に12万円以上の家賃を取れるのであれば、所有し続けて、賃貸で運用、将来の私的年金にするのがいいと思います。しかし、採算性が厳しいようであれば、売却を考えるのが現実的でしょう。その場合、先に触れたように分譲価格の56%以上で売れれば、決してソンはしないわけです。 ![]() ところで、住宅ローンの組み方ですが、これは10年後に所有し続けるかどうか検討することが前提であれば、10年間は金利が固定しているローンを利用するのが安心です。萩原さんの場合、物件についている提携ローンだと、固定期間が5年のタイプで2%弱、10年のタイプで2%台半ばの金利。それに対して、近隣のJAバンクに当初2年が1%、3年目から10年目までが2.35%で、11年目以降が3.05%のローンがあるそうです。 本来なら、最も安心感のある公庫と銀行が提携した最長35年間の完全な固定金利型の「フラット35」をお勧めしたいところですが、この場合には頭金が2割以上必要で、萩原さんには厳しいようです。それに、11年目以降も所有続けるかどうか不透明なのですから、若干とはいえ金利の高いフラット35にしなくてもいいと思います。JAのローン利用が現実的でしょう。ただ、大手都銀では10年間の固定型で金利2%のキャンペーンを実施しているところが少なくありません。そうしたローン利用の可能性も探ってみられることをお勧めしたいと思います。こちらなら10年間金利、返済額がまったく変わらないので、より安心感が高まると思います。
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