節約・ライフプラン

節約・ライフプラン

■アドバイス
ライフプランの優先順位を考え、ご主人の収入で基礎生活費をまかなって

ステップ1:結婚1年目は毎月の支出データを集めることに専念。カード払いは必要最小限に

結婚1年目は夏にエアコン・冬に暖房器具を買ったり、収納用品や生活雑貨をそろえたりで、毎月の支出は中々安定しません。ですからそうした出費は別会計にして、基本的な生活費がいくらかかっているのか、データ収集できていればまずはOKです。冷暖房費など季節によって変動する費目もあるので、年間を通した毎月の支出をざっくりとつかんでいきましょう。

竹下さんの家計運営の悩みは「ほとんどの支払いがクレジットカード払いなので、口座の残高とエクセルの家計簿の残高が合わず、わかりにくい」とのこと。支出を安定させ、節約を身につけることが必要な主婦1年生の家計管理の基本は「現金払い」。少なくなったお財布の中身を見ておかずのグレードを落とすというような経験をせずに何でもカードで払っていたのでは、中々節約しようという気持ちになれません。家計運営に慣れるまでは、カードの利用は必要最小限にとどめましょう。

ステップ2:ライフプランの優先順位をご主人様と相談しましょう

「庭付きの一戸建てで家庭菜園を楽しみ、子供達とペットを慈しみながら年1回は海外旅行に行きたい」というのが竹下さんの希望するライフプランのおおよそです。理想が1つでも多く現実になるように努力していかれるわけですが、中々思うようにいかないのが人生です。実現したい夢の優先順位を整理することが、マネープランを立てる第一歩です。

    ステップ3:ご主人の収入で基礎的な生活費をカバーしていく

    毎月の支出が落ち着いてきたら、予算を立てて支出し、見直していくというプロセスが家計管理の基本です。これから出産→退職→再就職と生活環境が変わる中で、家計運営をしていくには、ご主人の収入で基礎的な生活費をカバーしていくことが大切です。「基礎生活費+ライフプランの中で優先順位の高い夢の実現にかかる支出」は、ご主人の収入の中でまかなうようにして、奥様の収入は貯蓄や生活のゆとりを実現する支出にあてましょう。2人世帯の標準生計費の金額や支出割合を参考に予算プランを考えてみましょう。

    チェック! 2人世帯の標準生計費(2003年4月)

    チェック! 生活環境の変化に対応するための家計運営のコツ

    ステップ4:住宅取得のプランニング

    4500万円の住宅を買うには諸経費(ローンの経費・税金・引越し・家具購入ほか)を含めて4700〜4800万円必要になります。奥様が今後退職するかもしれないので、竹下家の借り入れ適正金額は2500〜2800万円ほど。またローンを組む時には、すぐ引き出せる預金(病気やケガに備えて/手取り月収の半年〜1年分ほど)を残しておく必要もあります。

    以上を考えると、頭金を用意するには、奥様の手取り収入をすべて貯めても3〜4年かかる計算です(ご両親からの援助500万円を考慮)。「出産は住宅の頭金を貯めてから」or「住宅の希望価格を下げる」などライフプランを見直す必要があります。「毎年海外旅行に行く」「車を買う」という夢を実現していくと、出産は更に先延ばしする必要もありそうです。ステップ2(ライフプランの優先順位を考える)の重要性を改めてご理解いただけると思います。

    また竹下さんの場合、住宅の取得は数年以内です。ですから住宅の頭金用のお金は運用するべきではありません。「運用に失敗したから一戸建ては諦めてマンションを買う」ということにでもなったら、一生後悔することになります。資金の運用は「余裕資金で」が鉄則です。

    ステップ5:老後に備えて運用の勉強を

    日銀の調査によると2000年に比べて貯蓄が増えているのは、20代と70代(〜)の2つの年代のみです。また20代は有価証券で運用している割合の平均が約20.6%と、どの年代より高くなっています。バブルの崩壊以後に青春期を過ごし消費が堅実な上に、これからは年金がアテにならないという認識が強いため、貯蓄に励み運用にも積極的な世代だといえるのではないでしょうか。

    そんな20代・竹下さんの「運用にチャレンジしてみたい」という姿勢には大賛成です。ただし住宅の頭金ではなく、老後用のお金を殖やすためにトライしてみましょう。まずは「勉強」と考え、50〜100万円ではじめてみてはいかがでしょうか。ライフプランの優先順位を考えてから、金額・商品を検討していくといいでしょう。

    チェック! <100万円で運用の練習にチャレンジ!>→運用例


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