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家計簿は、5年10年あるいはそれ以上先にある目的を達成するために有効なツールです。 ゴールを確認したらまず資金計画。今の貯蓄ペースで実現できるか、難しければやりくりできるかをチェックします。ゴールは一つとは限りません。今しなければならないことや、先のことでも大事なことなど、優先順位を考えながらアドバイスさせていただきます。 |
■ご相談者 |
■アドバイス |
![]() 家計簿を付けはじめて、支出を三分のニに減らすことができたのは大きな成果ですね。住居費がかかっていない分、可処分所得が多いシングルの人にありがちな、あればあるだけ使ってしまう傾向がすっかり改まって、年間200万円の貯蓄ができる家計になりました。これから家の建て替えや老後資金の準備など控えていますので、これは大きな力です。 ただ、建て替えの検討はこれから。ご両親の帰国や資金援助の可能性など不確実な要素も多いため、これで資金は充分なのかわからないことが不安の原因です。一般的な建築費用から検討する一方で、建築仕様などの情報を集めたり、ご両親とも費用負担について、話してみる余地もありそうです。 ![]() 住居の建築費用は一般的な平均値では2500万円程度(住宅金融公庫調べ)です。仮に建て替えを5年後として、年間貯蓄額200万円×5年=1000万円を自己資金、うち諸費用に建築費の1割=250万円を、頭金に750万円を充当し、残りの建築費1750万円を借り入れたとします。 住宅ローンの条件を、返済期間15年、元利均等返済、固定金利で年4.2%(都銀10月現在の例)とした場合、毎月返済で13万1206円/月(年間157万4472円)となります。 これなら、ローン返済は定年までに終わり、返済中は単純にローン分の年間貯蓄額を減らしたとしても定年時は、退職金+1000万円程度の貯蓄を残すことも可能です。 このまま、家計簿の記帳をつづけ、貯蓄目標を達成しましょう。 ![]() ご両親が帰国されて中古マンションを購入する確率は今のところ未定ですが、心積もりはしておく必要があります。物件にもよりますが、予算で1500〜2000万円は見ておきたいところです。しかし上記で年収の26%が返済に充てられることになり、これ以上のローン負担はかなりの無理が生じそう。すでに支出は以前に比べてかなり節減しているので、あとはレジャー費を見直す方法が考えられますが、パートナーと過ごす大事な時間でもあり、極端な変更は避けたいところです。家計簿のデータを検討して、支出をもう少し減らし貯蓄を増やすほか、建て替え費用を節減したり、ご両親に帰国の際には多少住宅費用を負担してもらうなど、いくつかの方法を組み合わせて、購入資金を準備していくことが妥当でしょう。そのために、建築の情報収集や、パートナー、両親と将来について話し、資金計画を具体化していくことが大事です。 ![]() 数年後に住宅へのまとまった支出が予定されていますので、現状ではまとまった資金を元本保証のない金融商品で運用するのは適さないでしょう。株式投資などの経験もないケースでは、ボーナスから10数万円とか、毎月1、2万円程度の積み立てが可能な投資信託などから勉強しながら始めるのがよいと思われます。敏恵様の場合、まずは目の前の貯蓄目標の達成が優先ですね。 |
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