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家計簿は、5年10年あるいはそれ以上先にある目的を達成するために有効なツールです。 ゴールを確認したらまず資金計画。今の貯蓄ペースで実現できるか、難しければやりくりできるかをチェックします。ゴールは一つとは限りません。今しなければならないことや、先のことでも大事なことなど、優先順位を考えながらアドバイスさせていただきます。 |
■ご相談者 |
・家計状況
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■アドバイス |
![]() ご両親も資金を援助してくださるので、お住まいの購入を検討するのには良い機会ですね。ただ、お子さんたちが中学生ぐらいまでがいちばん貯蓄のしやすい時期でもあり、これを逃すと以降は教育費負担の重い時期に入ります。今のうちに支出で締められるところはしっかり見直して、貯蓄も確保していきましょう。 また転勤の可能性のあるご家庭は、マイホームが足かせにならないように、単身赴任か家族一緒に転居するか、話し合っておきましょう。 ![]() お子さんの年齢が近いので、下のお子さんが大学生になる年は2人分で300万円近い支出が必要になることもあります。一時的に教育ローンの利用も考えられますが、できるだけわかっている事には備えておきましょう。 教育資金は、18歳までに私立大学4年間の授業料相当分400万円ずつ準備できると、慌てなくて済みます。今より年10万円程上乗せして貯蓄するとよいでしょう。お祝いや臨時収入を繰り入れても良いですね。 現時点の厚生老齢年金のモデルでは、夫婦合わせて月23万円。老後は、住宅ローンが既に終わっていれば、公的年金で生活費はまかなえます。退職金は病気や介護等の費用や余裕資金と考えることができます。 ところが、先ず支給が65歳からなので、定年が60歳ならそれまでの5年分の生活費の確保をしなければなりません。今後は退職金も現在より切り下げの可能性も考えられますので、60歳以降も健康で働く、自助努力の貯蓄を心掛ける、といったことが必要になります。 須之内様の場合、お子さんたちが独立時は53歳、そこから資金を確保する方法もありますが、50歳を過ぎると健康状態にも個人差がでます。また50歳で給与水準も頭打ちか減少する傾向にあります。できれば今から少しずつ積み立てたり、真苗様もお子さんの手が離れたら仕事をすることを考えられてはいかがでしょう。 ![]() 現在の貯蓄残高600万円余りのうち、教育資金分と半年間の生活費分合わせて300万円は、少なくとも手元に残します。その結果、自己資金はご両親からの資金と合わせて1300万円。うち、税金や各種手数料、家具購入費の経費を除くと実際の物件に充てられるのは1000万円程で、残りはローンを組むことになります。 年間200万円余りを貯蓄できる須之内家ですが、物件価格3500万円、住宅ローン2500万円として、貯蓄と家賃分の合計を購入前後で比較すると下記のようになります。
住宅購入後は、固定資産税やメンテナンスの費用もかかるので、それぞれ確保すると、老後資金などの積立までは資金が回りません。 実際に希望する物件が予算を上回ったときは、もちろん生活費に影響しますが、購入直後の貯蓄残高も余裕があるとはいえませんので、支出から積立に回していきましょう。 とくにボーナス支出の方が見直しの余地は大きそうです。月々の「生活費」の内訳をもう一度書き出してみたり、ボーナスの「予備費」を毎年具体的に予算化してみてはいかがでしょう。 住宅購入は、今までの生活全般をあらためて見直し、将来設計を考える良い機会でもあるのです。
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