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家計簿は、5年10年あるいはそれ以上先にある目的を達成するために有効なツールです。 ゴールを確認したらまず資金計画。今の貯蓄ペースで実現できるか、難しければやりくりできるかをチェックします。ゴールは一つとは限りません。今しなければならないことや、先のことでも大事なことなど、優先順位を考えながらアドバイスさせていただきます。 |
■ご相談者 |
・家計状況
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■アドバイス |
![]() 結婚後まだ半年なのに、共働きにありがちなどんぶり勘定にもならず、よく家計管理をされていらっしゃいます。中古マンション購入もそれを踏まえてお考えになったことでしょう。ただ、これからお子さんを希望されていらっしゃる方の場合、出産時期は測ったようにいかないこともありますし、職場復帰はいくつかの条件が揃わないと、退職せざるを得ないケースもあるというリスクも、資金計画のうちに入れておくことを忘れずに。そのうえで、無理のない住宅購入計画を立てましょう。 また使う目的があり目標額が決まっていれば、貯蓄方法は預貯金が確実です。住宅購入目的で、会社に制度があれば財形貯蓄の利用も検討してみてください。 ![]() ローンを組んでも毎月の負担が家賃より安くなる、と中古のマンションを選ぶ方も少なくありません。家賃を払い続けなければならない家庭の場合、資金計画次第で、将来にわたって住まいにかかる費用を軽減することも可能です。 ただし比較する場合、毎月のローン返済額だけではなく、管理費や駐車場代、修繕積立金、毎年の固定資産税なども含めて検討が必要です。専有部分の修繕・リフォーム代なども将来にわたって必要になりますので、住まいのための一定額は積み立てていけるようにしましょう。 一般に年数が経過するにしたがい、共有部分の修繕費用もかかるようになります。長期修繕計画や修繕積立金が充分かどうか、充分でなければ追加負担が発生することもありますので、財政面の確認は怠らずに。どんな人が住んでいるか、建物の管理状況や、管理組合の運営など、できる範囲で確認して部件を選びましょう。 簡単に買い替えはできませんので、単純に金額の比較だけで判断せず、住み心地や、近隣の保育園の有無や学校など、お子さんを育てる環境も考慮することが大切です。 住宅ローンは、住宅金融公庫の貸出し縮小や、銀行ローンの多様化で選択肢も増えています。低金利下で、銀行でも長期固定金利のローンを扱うところも出てきました。変動金利か固定金利かは購入時点の金利情勢にもよりますが、片平様の場合、繰り上げ返済などの使い勝手もチェックポイントです。まずは給与が振り込まれる金融機関のローンを調べてみましょう。 ![]() 諸費用込みで住宅購入予算は2000万円。貯蓄は来年までに1000万円程度は確保できそうですから、うち500万円を住宅購入資金に充て、1500万円をローンで組んだ場合の毎月の返済額は、30年返済で約6万3000円(元利均等返済、金利3%固定)です。さらに管理費や駐車場代、修繕積立金などが加わると、毎月の住居費は10万円程度になりそうです。 固定資産税などを考慮すると、年間の住居費は賃貸とそう変わりませんが、共働きを続けて繰り上げ返済をしていけば、トータルでは購入の方が住居費は軽減できる可能性はあります。 一方、もし、出産で奥様の収入が一時的にでもなくなれば、賃貸・購入どちらであろうと、貯蓄もできないぎりぎりの家計になってしまいます。 その場合、購入しなかった方が、手元に貯蓄が多い分、安心感はあります。自己資金を増やして、出産後に購入するのもひとつの選択肢でしょう。 もし出産前に購入に踏みきるのであれば、将来の収入につながるよう支出の中身をよく見直してみましょう。転職や再就職を視野に入れて、仕事のためのスキルアップや、友人や人脈を豊かにするために、単純な消費ではなく、自己投資としての使い方を心掛けてください。 |
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