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家計簿は、5年10年あるいはそれ以上先にある目的を達成するために有効なツールです。 ゴールを確認したらまず資金計画。今の貯蓄ペースで実現できるか、難しければやりくりできるかをチェックします。ゴールは一つとは限りません。今しなければならないことや、先のことでも大事なことなど、優先順位を考えながらアドバイスさせていただきます。 |
■ご相談者 |
・家計状況
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■アドバイス |
![]() 下のお子さんも私立受験なら、これから数年間、教育支出は増える一方ですね。私立受験や大学院まで進学を希望したときのために、資金準備に余裕をもたせたいところです。ただ支出や貯蓄ペースがこのままなら、お子さんの独立に目途がついた頃には、貯蓄のほとんどを取り崩している状態かもしれません。 ごきょうだいの年齢が離れていらっしゃるので、大学進学時期がずれ、支出も分散されますが、それぞれに教育資金の準備が充分でない場合、老後の資金準備が間に合わない不安もあります。今のうちに支出を見直していきましょう。 ![]() 大学・大学院への進学も視野に入れておられますが、基本的に高校生までは年間収支のなかでやりくりをして、貯蓄は学費のかかる大学以降に備えて、取崩さないことが望ましいところです。現在の預貯金残高と子ども保険や養老保険の満期金の額では、2人分の教育資金としては不足気味。他の支出が減らせなければ、教育の支出が増えた分、貯蓄も出来なくなりそうなのが現状です。 下のお子さんが高校生になる頃、ご主人は50歳代です。老後の準備を考えると、少なくとも、現在の年間貯蓄額は維持、できれば下のお子さんの大学進学資金分を上乗せしたいところです。つまりこれから大学受験、中学受験のために塾の費用が増えたら、今の支出のどれかを削っていかなければなりません。 現在、添田家の年収のうちボーナスがニ分の一。ボーナスの支給額に大きな変動はないということですが、今後、会社の業績や、営業職なら営業成績も反映されて増減幅が広がりやすい収入です。ですから、ボーナスが1割ぐらいカットされても、大きく生活設計にひびかない暮らし方を心掛けてください。そうすれば、塾の費用を出すのにも躊躇せずにすむでしょう。 ![]() 収入に比べてレジャーや娯楽に費やしているわけでもないのに貯蓄額が少ないのは、教育費・ご主人の営業費・住宅維持管理費が支出の大きな割合を占めているからです。 受験が目の前に迫っているため、教育費はまず削減できない項目でしょう。 ご主人の営業費は、年間150万円もかかっています。口座を別にしたのは、生活費に際限なく食い込むのを防ぐ効果があるので正解でした。経費をかけているから収入があるのだといわれればそれまでですが、これから増えるお子さんの塾代ぐらいはそこから出してもらえないか、相談してみてはいかがでしょう。 また中古住宅を購入されたため、家にかかる修繕費などもまとまった支出になっています。家を長く良い状態で使うための費用は惜しむわけにはいかないものですが、手入れの計画を立て、どうしても必要な修繕とそうでないもの、自分たちでできるもの、など内容も検討して、費用のかからない方法も工夫してみましょう。 支出額からみれば、日常生活費の節約は微々たるものかもしれませんが、収入が必ずしも保障されたものでないかぎり、堅実に暮らす心掛けは続けたいものです。浪費をしていらっしゃるわけではありませんので、効果も大きな数字にはならないかもしれません。でも家計簿上でわずかであろうと努力のあとが見えるようになれば、営業費の削減も、ご主人に話しやすくなるのではないでしょうか。 |
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