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家計簿は、5年10年あるいはそれ以上先にある目的を達成するために有効なツールです。 ゴールを確認したらまず資金計画。今の貯蓄ペースで実現できるか、難しければやりくりできるかをチェックします。ゴールは一つとは限りません。今しなければならないことや、先のことでも大事なことなど、優先順位を考えながらアドバイスさせていただきます。 |
■ご相談者 |
・家計状況
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■アドバイス |
![]() 親と同居でお子さんもまだ小さいため、毎月のやりくりにも比較的余裕があります。ただ独立すると、仕事が安定するまで大変かもしれません。これから10年の間が教育や独立の資金準備の大事な時期です。 ![]() 希望する予定と、考えられる費用を一覧表にすると次のようになります。 (家の建替え資金は、頭金2割と仮住まいや諸費用分で自己資金750万円、独立資金は有限会社の最低資本金300万円を仮の目安にしています。)
表から、独立後に教育費のかさむ時期を迎えるため、この10年間が貯めどきであることがわかります。独立時の不安やリスクを軽くできるかどうかは、この時期の過ごし方次第ともいえそうです。 現在、年間100万円は貯蓄している家計なので、家の建替え用自己資金は準備できそうです。ただ、住宅ローンを、40歳で返済期間20年、借入額2000万円、固定金利で3%、という条件で組むと、毎月の返済額は約11万1000円。住宅費が今の倍以上になります。 お給料もその頃は今より多いかもしれませんが、お子さんがもう一人生まれ、生活費や、入園入学で教育費など毎月の支出も増えているはず。急に生活習慣を変えることは難しいので、今のうちに引き締められるところは締めておきましょう。 ![]() 毎月ないしボーナスからの貯蓄は、把握している金額で年100万円。そのほかに何となく口座に貯まっていくお金もありそうです。 将来必要な資金を準備するには、生活費の残りを貯めるのではなく、先に貯蓄で取り分けて、残りで生活するというように考えましょう。 今貯めている月5万円とボーナス分40万円は住宅資金として。この分は、住宅ローンを組んだあとは、ほとんどが支払いに回ってしまう可能性があります。 そのほか月2万円をお子さんの教育資金として定期的に積み立てましょう。18年間で元本432万円。私立大学文系の平均的な4年間の授業料分に相当します。 ここまでは、今の生活のまま実行可能な範囲です。さらに車などの耐久消費財や独立資金用に1〜2万円程度の積立ができないか検討してみましょう。工夫次第で可能な範囲ではないかと思われます。目立った浪費はありませんが、食費や雑費などは日常の意識次第で抑えやすい項目です。資金の目的がわかっていると実行しやすいものです。 これからお子さんの教育、お住まいのこと、独立など家族の協力が欠かせないイベントがたくさん控えていらっしゃいます。日頃からご夫婦で、家計や将来設計について、よくコミュニケーションを取るように心がけていましょう。 |
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