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家計簿は、5年10年あるいはそれ以上先にある目的を達成するために有効なツールです。 ゴールを確認したらまず資金計画。今の貯蓄ペースで実現できるか、難しければやりくりできるかをチェックします。ゴールは一つとは限りません。今しなければならないことや、先のことでも大事なことなど、優先順位を考えながらアドバイスさせていただきます。 |
■ご相談者 |
・家計状況
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■アドバイス |
![]() ご主人のこづかいが気にお子さんたちの進学が近いのに「貯蓄がゼロ」ということに、もっと危機感を持ちましょう。40歳代半ばのご夫婦であれば、2人のお子さんが独立する10年後には、定年はすぐ目の前に迫っているはず。早急に将来の生活設計をご夫婦で話し合ってください。自ずとこづかいの額にも話はおよぶでしょう。 ![]() あと2年で高校、大学に進学、ということですから、進学する学校について、具体的な話を親子でされている時期と思います。 現時点で貯蓄がないことを考慮すると、大学の学費については、教育ローンや奨学金の利用も視野に入れておく必要があります。老後資金の準備もしていかなければなりませんので、お子さん自身が卒業後に返済することを前提に、返済可能金額から借り入れる金額を算出しなければなりません。新卒の初任給は、もっとも高い大卒男子でも約20万円です。もっとも金利の低い国の教育ローンを借入の上限である200万円借りて、在学中は元金据置で10年で返済すると、大学卒業後の返済額は月額約3万円になります。これは、正社員で自宅から通勤できるところに就職できて、やっと返していける金額ではないでしょうか。 高校生なら、もう将来の仕事のことも具体的に考えてよい年齢です。自分自身で将来設計が考えられるように、経済的な事情はきちんと伝えてあげてください。 ![]() 持ち家で住宅ローンもないのに、貯蓄ができないのは、ほかの借金の返済額が大きいためです。毎月とボーナスでかなりの額が返済に充てられています。子どもたちの進学資金を考えれば、本来そっくり貯蓄に回っていてよいはずのお金です。これ以上ローンを組んだり、クレジットカードで買い物するのはやめましょう。まず、決まった額を積立に回し、残りで生活する努力が必要です。 手始めに、月1万円の積み立てを実行しましょう。そのために、支出を見直します。 管理費や駐車場代など金額が決まっているものもあるので、見直せる支出項目は限られていますが、ご主人のこづかいも見直しの対象になるでしょう。 ご主人のこづかいは、一方的にこれで、というと不満が募りますので、夫婦で家計簿を確認して、ご主人も納得できるように決めてください。 もしご主人が浪費傾向にあるなら、ガソリン代などは家計から直接支出することにし、ご主人が管理する項目を少なくして金額を抑えるという方法もあります。 返済が終わるまでは、大変でしょうけれど、教育費の支出がさらに増えることを考えると、今できることをしておかなければ、家計の立て直しはもっと困難になります。そういう危機感をまず夫婦で共有してください。
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