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内田 ふみ子先生 プロフィール |
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丹羽 汀子さん(仮名)のご相談
育ち盛りの子ども3人の食費や教育費がかさんでいます。子どもたちは現在公立中・高校生で、大学も公立を志望し、奨学金の利用についても話し合っています。
今は海外駐在していた間の遅れを取り戻すため、塾や家庭教師代がかかっています。毎月赤字ぎりぎりで、いくらやりくりしても達成感がありません。今後、どのように教育資金などを準備していけばよいでしょうか。ほかに贅沢もしていませんので、希望として、今のうちに家族で海外旅行に行きたいとも思っております。また預貯金の運用についてもアドバイスください。
丹羽さん(仮名)のプロフィール | |
38歳、パート勤務。会社員のご主人(42歳)と15歳(高1)、13歳(中2)、5歳(幼稚園)のお子さん3人、およびお母様(69歳)との6人家族。 |
家計状況
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<<希望・予定>>
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やりくりを頑張った成果が出ています。住宅ローンの負担が軽くなるのと、パート収入の増加で、教育費のピークも乗りきれそうです。
毎月赤字といっても、貯蓄はしっかりされています。教育費と食費は金額的には多くても、3人の育ち盛りのお子さんがいらっしゃる家庭では、使い過ぎとはいえません。お子さんが高校、大学と重なる時期は、教育費のピークになりますが、住宅ローンを繰り上げ返済されていたので、負担はかなり緩和されます。先の見通しを考えて行動したことがプラスに働いていますので、あまり不安になる必要はないでしょう。
まず、教育費のかかり方を確認、3年後から8年後、支出が膨れます
これから数年は上の2人のお子さんが受験と入学を繰り返します。貯蓄の取り崩しが始まりますので、どの程度教育費がかかるか把握しておかないと、どこまでも心配になってきます。まずは、いついくらかかるか、ざっと確認してみましょう。(高校までは公立、大学は公立希望とのことですが、私立大学の授業料で検討してみます。)各欄の上段は学年、下段は年間教育費。高校までは学校教育費および塾等の費用、大学は私立大学の授業料から通学費を含む学費。入学年度は入学金等がかかります。
現在 | 1年後 | 2年後 | 3年後 | 4年後 | 5年後 | 6年後 | 7年後 | 8年後 |
高校1 | 高校2 53万円 |
高校3 53万円 |
大学1 132万円 |
大学2 132万円 |
大学3 132万円 |
大学4 132万円 |
— | — |
中学2 | 中学3 44万円 |
高校1 53万円 |
高校2 53万円 |
高校3 53万円 |
大学1 132万円 |
大学2 132万円 |
大学3 132万円 |
大学4 132万円 |
年長 | 小学1 29万円 |
小学2 29万円 |
小学3 29万円 |
小学4 29万円 |
小学5 29万円 |
小学6 29万円 |
中学1 44万円 |
中学2 44万円 |
— | パート 時間増 |
住宅ローン 返済額 89万円減少 |
フルタイム 勤務 |
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貯蓄残高 1020万円 |
1081万円 | 1142万円 | 1103万円 | 1064万円 | 925万円 | 786万円 | 747万円 | 708万円 |
現状で年間教育費が約113万円かかっていながら貯蓄の取り崩しがないことから、本格的に取り崩すのは3年後、上のお子さんが大学に進学してからになりそうです。2番目が大学入学の年には住宅ローンの返済額が年間約89万円少なくなりますので、負担はその分軽くなります。学資保険もありますし、このまま家計が推移すれば、末子だけの教育費は、年間収支のなかで賄うことができます。
老後資金の確保も意識して、奨学金なども利用していきましょう
上記の貯蓄残高は、持ち株会等を除いて、毎月3万円とボーナス25万円の計61万円の積立は継続(プラス)し、大学生1人につき年100万円貯蓄を取り崩す(マイナス)という条件でおおまかに計算しています。
末子だけになった時点の貯蓄残高からみて、これから家族で海外旅行をするゆとりはあるでしょう。今のうちに家族で楽しむことも大切ですね。
ただ、気をつけなければいけないのは、末子が大学卒業の時点で、定年がすぐ目の前であることです。50歳を過ぎれば、何らかの病気にかかったり体力にも個人差が出てきます。働きたくても働けないこともあるでしょう。また、お母様の病気や介護の心配もあります。お子さんたちには返済に無理のない程度に奨学金を利用してもらい、定年後の生活にしわ寄せがいかないように気をつけましょう。
貯蓄の運用は当面はローリスクで、投資の勉強を少しずつしてみてはいかがでしょう
預貯金の運用ですが、今後数年は出し入れも多いため、預貯金中心になるでしょう。持ち株会と外貨預金以外に投資の経験がなければ、しばらく置いておける分は、今なら個人向け国債など、ローリスクの商品に限られます。ただ、これからは投資の勉強として、株式投資を20~30万円程度から始めてみるのもよいのではないでしょうか。