「遺言書の作成は自分たち庶民には関係ない」と思っている人が多いようですが、それは大きな間違いです。自宅だけでも立派な遺産ですし、たとえ少額の遺産でも遺族間で感情の行き違いが起こると「遺産争族」に発展するのは珍しいことではありません。トラブル回避のためには「被相続人が元気なうちに具体的な遺言書を用意する」ことが大切です。遺言書の作成については最寄の公証役場や弁護士などが相談に乗ってくれます。
杉浦さんの「義父母を看取ったら、家を処分して町営住宅に引っ越す」というお考えは潔い計画にも思えます。でも本当にそうでしょうか?もし同居を続けるなら義父母様の老後のお世話はお子さんも含めて家族みんなで協力して行っていくものです。自宅も「最終的には処分する」ことになるかもしれませんが、まずはトラブルにならない工夫・対策を冷静に考えて実行に移す努力が世帯主として大切ではないかと思います。